暮らしを明るく灯す電気は、電気工事を通して安全に供給されています。電気は触れてしまうと感電するおそれがあるほか、火災のリスクもあります。
そこで、この記事では電気工事に必要な安全対策について詳しく解説します。トラブルを避けるコツを紹介しますので、ぜひご一読ください。
電気工事で考えられるトラブルとは?
私たちの暮らしに欠かせない電気は、一般の人が簡単に工事を施工できるものではありません。電気工事は知識を持たずに行ってしまうとトラブルが発生する可能性があるため、電気工事士によって施工されています。
では、電気工事の中で考えられるトラブルとはいったいどのようなものでしょうか。この章では電気工事で考えられるトラブルを紹介します。
感電事故
電気は非常に危険なものです。感電対策を行っていないと、人の身体に電流が流れて、亡くなってしまう可能性があります。感電事故は電気工事の現場で定期的に起きてしまうような事故です。
命にかかわるような事故のため、衣服類や道具は絶縁ができる装備を行う必要があります。工事を開始する際には、きちんとブレーカーを落とし、基本の作業手順を怠らないように実施することが大切です。
漏電事故
電気工事の依頼のなかには、漏電の発生が考えられるケースもあります。漏電が発生している場所を修理する作業も電気工事の重要な業務です。
しかし、電気工事を適切な知識の下で遂行しなければ、さらなる漏電につながるおそれがあります。漏電事故は火災に発展する可能性があるため、注意して工事を行わなければなりません。
漏電は目に見えないため、電気工事士も一般の人も、違和感があった場所には安易に近寄らないように注意しましょう。
工事ミス
配線やスイッチなど、電気工事にはいろいろな工事種類がありますが、電気工事ではミスが発生するリスクもあります。配線が上手につながっていなかったり、機器との接続ができていなかったりするなどのトラブルです。
電気工事の完了後は、ミスが起きていないか速やかに最終チェックを行う必要があります。
電気工事に臨む際に知っておきたい注意点とは
電気工事には、高い技術力が必要であり安全対策が重要な仕事です。よくあるトラブルで紹介したように、もしも感電事故が起きてしまったら命にかかわる可能性があります。
電気工事現場で起こりやすい事故の一つであるため、適切な安全対策を講じることが極めて重要です。
防護具の着用
電気工事における事故によって命を落としてしまうのは避けたいことでしょう。電気工事の安全対策の基本は、適切な防護具の着用です。電気工事の現場には高圧の電気が流れており、誤った操作や不注意によって感電事故が起こる可能性があります。
そのため、作業員は、必ず適切な防護具を着用する必要があります。具体的には、絶縁靴や絶縁手袋、安全ヘルメットなどが挙げられます。金属類を着用すると、感電してしまうおそれがあるため外しましょう。
ブレーカーのチェック
電気工事の現場では、作業を行う前にブレーカーを遮断することが必要です。これにより、誤ってスイッチを入れたり、触れるべきでない箇所に触れてしまったりしても、感電するおそれがなくなります。
特に漏電の点検を行う場合には、万が一のトラブル発生を避けるためにも、しっかりとブレーカーを落としましょう。
現場の安全状況の確認
電気工事は建物内部の作業に留まりません。電線工事など、屋外の悪天候の中での作業も考えられます。そこで、作業を開始する前には、危険な状況が発生しないように安全状況の確認が欠かせません。
電気工事を行う前には、周囲の状況をしっかり確認することが大切です。たとえば、天候が悪い時は滑りやすくなるため、注意が必要です。
また、作業場所周辺に誰かがいないか、落下物が発生しないかなども目視点検をする必要があります。
高所作業時
高所作業が必要な電気工事に臨む際には、転落を避ける対策も講じる必要があります。脚立や足場、高所作業車を使う場合も多く、転落防止策を講じたうえで作業に臨みましょう。
電気工事による事故が起きやすい季節
電気工事は365日、全国のどこでも行われているものであり、常にリスクがいろいろな箇所に潜んでいるといっても過言ではありません。では、電気工事による事故が起きやすい季節はあるのでしょうか。
結論から言うと、夏は電気工事による事故が起きやすいとされています。その理由は感電事故が起きやすいためです。夏は猛暑の中で作業を行うことが多く、電気工事の作業も薄着で臨むことが多くなります。
すると、安全対策が希薄になりやすく感電リスクが高まってしまうのです。露出の多くなる季節は電気工事のトラブルが起きやすくなるため、注意しましょう。
また、発汗が多くなることも感電リスクの上昇につながっています。こまめな休息をとりつつ、しっかりと安全対策を行いましょう。
電気工事を安全に進めよう!安全対策のコツ
電気工事は安全対策を怠るとトラブルに発展する可能性があります。そこで、安全に工事を施工するために、以下に挙げる安全対策のコツをしっかりと掴みましょう。
安全意識の共有
複数の作業スタッフで施工することも多い電気工事は、スタッフ間の連携が取れていないと大きなトラブルに発展する可能性があります。チームとしての意識を確認し、安全対策を共有しましょう。
作業手順もチーム全体で確認することがおすすめです。
作業は遠慮なく中断を
電気工事時の事故はベテランだからこそ経験してしまうことも多くなっています。些細なことでも疑問を感じたら、初心者の頃と同じように作業を中断し、疑問を解決することがおすすめです。
チーム制で作業を行っていても安全対策に疑義がある場合は作業を中断し、原因を徹底究明したうえで作業に戻りましょう。
無理のない作業日程を組もう
一般的な住まいにおける電気工事は数時間の作業で終わることも多いですが、大規模な電気工事に従事する場合、何日にも及ぶ作業に臨むことも考えられます。
また、停電の復旧はライフラインにかかわるために、急ピッチで作業を進める必要があるでしょう。しかし、作業は丁寧にかつ慎重に行う必要があります。
作業効率ばかりを優先するのではなく、無理のない作業日程を組みましょう。
まとめ
この記事では電気工事の安全対策について、トラブルを避けるコツの視点から詳しく解説を行いました。無理のない作業日程の中で業務を遂行し、安全対策を常に行いながら電気工事を進める必要があります。
感電対策や落下事故対策などもしっかりと行いながら、電気工事を安全に実施しましょう。