屋外配線の電気工事で知っておくべきこととは?3つのポイントで解説

住宅でも仕事でも、便利な電気を使わない日はほとんどありません。
暮らしを明るく灯す電気ですが、安全に使うためには屋外配線に関しても知識を蓄えておく必要があります。

そこで、この記事では屋外配線に関して知っておくべき3つのポイントを解説します。
是非電気設備の安全を確保するためにもご一読ください。

屋外配線とはどんな工事なの?

電気を安全に使うにあたっては、発電した電気を安全に電線を使って供給する必要があります。

電気を使用する場所は屋内に留まらず、屋外にもたくさんありますよね。
配線には大きく分けて3つの種類があります。

1.屋外配線とは

電気は屋外でも安全に使うために配線を必要としています。
例えば、大型の農業施設は照明を夜間にも使うことが多く、屋外配線を必要とします。

安全に使用をするためには固定をする必要があります。

2.屋側配線とは

屋側配線とは屋外配線に近いのですが、造営物に配線を固定して使用するしくみです。

3.屋内配線とは

屋外配線と屋側配線はそれぞれ基本が屋外ですが、屋内配線は屋内で電気を使用するために行われる配線工事です。

屋外配線は屋内配線よりも注意点がある?

電気を安全に使うためには慎重に配線工事を行う必要がありますが、屋外配線には屋内配線よりも注意点があります。
屋外は屋内よりもリスクに配慮をする必要がある、という点です。

紫外線や雨風のリスクは屋内よりも格段に高いため、屋外向けの対策が必要です。
場所によってはアライグマやハクビシン、ネズミなども発生しているため害獣対策にも入念な配慮を行う必要があります。

街中にも害獣は多いため注意しましょう。

実際に電気のトラブルの中には外部の配線を噛まれてしまい切断されてしまったケースもあります。
こうしたリスクにも十分に備えて電気工事を実施しましょう。

屋外配線にはどんなこと知っておくべき?3つのポイントとは

電気工事の中でも屋外配線の工事を実施する際には、どんなことを知っておくべきでしょうか。

この項では3つのポイントに分けて解説します。

1.保護材を使うこと

屋外配線は先に触れたとおり、外部からのリスクに耐えられる配線工事を行う必要があります。
屋内配線に使われているような配線は紫外線に弱く、劣化してしまうと断線してしまいます。

長期的な視点で屋外配線を行う場合には、使用する電線に保護材を使用することが必要です。
電線用の保護材は雨や風にも強いので、多くの場所で施工されています。

しかし、保護材を使った上でも害獣被害によって切断されることも多いので、屋内配線工事よりも頻繁にメンテナンスをすることがおすすめです。

電線保護材には下記のようにいくつかの種類があります。

①自在プッシュ
はめ込み式で使える電線保護材で使い易さが人気です。
簡単に装着できるので応用力も高く、スタンダードな電線保護材として知られています。

②スパイラルラッピング
こちらの電線保護材はポリエチレンなどの素材があり、屋外の場所によって使い分けることができます。
カラフルな色合いが大きな特徴で、どの配線がどこに配置されたのか調べやすく、配線の場所や位置によって色を使い分けることが可能です。

カラーケーブルを配線工事しておくことで、メンテナンスのしやすさも格段に向上します。

③コルゲートチューブ
優れた耐久性を持つこちらの電線保護材は耐熱性もあるため紫外線が注ぎ込みやすい場所に使用することができます。

このような電線保護材にも種類があります。配線工事に使う保護材にも適材適所があるので、十分に検討してから工事に入るようにしましょう。

2.メンテナンスは欠かさないこと

屋外配線はどうしてもダメージが進行しやすいため、高頻度でメンテナンスを実施することがおすすめです。

屋内の配線よりも寿命が大幅に短いとも言われているため、工場や農場など営業に大きなダメージを与えかねない場合には、定期点検の頻度を意識する必要があります。

放置してしまうと火災のリスクも格段に上がってしまうため、十分に気を付けましょう。

3.耐熱性へ意識を高めた工事を

屋外配線は直射日光を浴びやすく、屋内配線よりも自然の影響による発火が起きやすくなっています。

工場などの配線によっては工場排水などの影響がないように設置する必要がありますが、酸性雨や台風などの影響で断絶し、火災に発展する可能性も否定できません。

保護材はもちろんのこと、できるだけ自然の影響を受けにくい工事を検討する必要があります。

一般の方には屋外配線に必要な耐熱性の工事はわかりにくい部分であるため、電気工事士が検討をすべき問題でもあります。

屋外配線の工事も電気工事士に依頼をするべき?

屋内配線に関しては電気工事士が手掛ける必要があることが広く知られていますが、屋外配線に関しても電気工事士に依頼をする必要があるのでしょうか。

結論から言うと、屋内外問わず、配線に関わる電気工事は国家資格である電気工事士が工事を行う必要があります。

保護材や施工場所など、非常に細やかな配慮を行いながら実施する必要があります。
配線の修理などに関しても電気工事士が行う必要があるので注意しましょう。

オフィスや工場に関係する工事は第一種電気工事士、ご家庭に関係する一般的な屋外配線に関しては第二種電気工事士が担うことができます。

無資格で行うと配線が失敗するだけでなく、火災などのトラブルが起きやすくなります。
感電や漏電のリスクも上がってしまうので、絶対にやめておきましょう。

ジョイントボックスは電気工事士に依頼が必要?

屋外配線の工事にあたっては配線をキレイにまとめる「ジョイントボックス」と呼ばれるものが使用されることがあります。

住宅の屋外などに白い配線ケースなどを見たことがある人は多いのではないでしょうか。
電線の分岐点ともなる素材で配線工事に必須のアイテムですが、ジョイントボックスの設置も電気工事士に依頼が必要でしょうか。

こちらも工事には電気工事士の資格は必要です。

実はジョイントボックス自体はネットやホームセンターなどで簡単に買えてしまうのですが、施工は危険ですので控えましょう。

電気工事に関してはかかりつけの電気工事士にまかせることがおすすめです。

まとめ

この記事では電気工事の屋外配線に関して詳しく解説しました。

屋内配線よりも頑丈な配線選びや工事、ジョイントボックスなどの配慮が必要なため、実際に工事を依頼する場合には早めに電気工事士に相談をしましょう。

また、メンテナンスに関しても電気工事士に相談をし、屋内配線よりも多い頻度で点検を行うことがおすすめです。