普段生活をしていると、家族人数や家電数の変化により「コンセント数」に不満を感じることはありませんか。
さらにコンセント数が増えればいいのに…と思ったらコンセント増設工事を検討しましょう。
この記事では電気工事におけるコンセント工事について詳しく解説します。
なぜコンセントの不足感は発生するの?
新築時や中古住宅購入時などには感じなかったコンセントの不足感も、長く生活をしているうちに感じることがあります。
では、なぜコンセントの不足感は発生してしまうのでしょうか。その理由は3つ挙げることができます。
まず1つ目は「充電が必要なものの増加」です。
スマートフォンやタブレット、髭剃りや電動歯ブラシなど、私たちが日常的に使う家電製品・電子製品の多くは「充電」が必要です。
帰宅後にすぐに明日に備えて充電を開始する、という方も多いでしょう。
充電時はその箇所のコンセントは専有してしまうため、別の家電製品を動かす場合にコンセントの不足感を覚えやすくなります。
2つ目の理由は「在宅ワークの増加」です。
新型コロナウィルスの感染拡大を背景に、都市部・地方部を問わず在宅ワークの需要が拡大しました。
自宅をオフィス化することにより、1カ所にパソコン機器関係の配線が集中してしまうことがあります。
自宅全体で見ればコンセント数は足りていても、1カ所に配線が集中してしまうことにより不足感を覚えやすいのです。
最後に3つ目は「家族人数の変化」です。
家族が増えると、その分家電製品も連動して増えやすくなります。
お子様が増えたり、同居家族が増えることによってコンセント数に不足が生じるのです。
コンセントが足りない場合の応急処置とは
コンセントの数が足りない、と感じたら一時的な対処法ですが応急処置ができます。
その方法とは「電源タップ」の利用です。
電源タップとは家電量販店や100円均一などでも販売されているもので、1つのコンセントを複数のプラグが対応できるように規格されている製品です。
延長コード並みに長い配線が施されている電源タップもあり、少し離れた場所の家電製品も安全に稼働させることができます。
安全に使いこなすことができれば問題がない電源タップですが、なぜ応急処置と伝えたかというと、部屋のコンセントの電気使用量は規定量があるためです。
電源タップは非常に便利なのですが、次々増設してしまうと元のコンセントに大きな負荷となる上、発火につながるリスクもあります。
恒久的に使うのではなく、一時的な対処法として活用することがおすすめです。
コンセントの増設は手軽にできる?
ここにもあそこにもコンセントが増設出来たらいいのに…と悩んでいませんか。
コンセントの増設をしたい場合には、一体どうすればよいのでしょうか。
結論から言うと、コンセントの増設は「電気工事」を必要とします。
電気工事とは国家資格の1つである電気工事士が行うものです。
火災事故の発生などを未然に防ぐためにも、電気を取り扱う工事のほとんどは電気工事資格保持者が担う必要があります。
少し気軽にコンセント周辺を触りたい…という場合でも漏電のリスクもあるため、基本的に電気工事士に相談をしましょう。
なお、コンセントカバーの上から新しいコンセントカバーを取付する程度の工事はDIYが可能です。
コンセントの増設工事を依頼してみよう!電気工事の流れ
タコ足配線や過剰な負荷を防ぐためにも、コンセントの数に悩んだら思いきってコンセント増設工事を、電気工事士に依頼してみましょう。
では、コンセントの増設工事とは一体どのように行うものでしょうか。
ここからは電気工事の流れを中心に詳しく解説します。
基本のコンセント増設工事の流れ
まずは増設したい場所を選定します。
コンセントの増設工事は第二種電気工事士の担当が可能です。
電気工事業者に依頼し、電気工事を依頼しましょう。
既存の配線を活かす場合には、既存のコンセントから電源を取るような工事を実施します。
100Ⅴ以上あれば増設に耐えられるので、まずは既存のコンセントが生かせる場所かどうかを確認します。
コンセントならどこでも増設できそう、と思うかもしれませんが、電子レンジやエアコンを使っているコンセントは200Ⅴのため増設ができません。
消費電力が過剰に集中している場合、既存のコンセントの増設で問題がないかどうかも併せて確認しましょう。
分電盤から新たに別のブレーカーを増設したうえで、コンセントを増設する電気工事も可能です。
この場合、家電製品や家族構成が変化し、単純に電気使用量が上がっているケースに対応できます。
ただし、ブレーカーの増設によって電力会社との契約内容を見直す必要がある場合があるので、注意をしましょう。
電力の消費量には問題なく、単純に1カ所に集中している配線をスッキリさせたい場合には、コンセントの差込口だけを増やす方法もあります。
この場合、費用としては一番安価に抑えることができますが、消費電力量が多い家電製品を使うと一気にブレーカーが落ちてしまうリスクもあるので気を付けてください。
電気工事を決める前に、考えておきたいこととは
コンセント増設工事の流れを解説しましたが、工事を実際に依頼する場合には、事前に以下の2つのことを考えておくことがおすすめです。
1.増設によって消費量に変化はあるか
コンセント増設を考える方の多くは、家電製品の増加に悩んでいます。
しかし、コンセントを増設してもアンペア契約の変更をしない場合には、頻繁にブレーカーのダウンを招く可能性があります。
増設によって消費量に変化が起きる場合には、電力会社の契約を見直すことも同時に行うようにしましょう。
2.増設箇所は生活動線に合っているか
せっかくコンセントを増設するなら、便利な場所を見極めたうえで増設したいですよね。
増やしたのに使わない…という不測の事態を避けるためにも、ここに増やせたらいいな、という場所はしっかりと見極めておきましょう。
生活動線も踏まえたうえで増設すると、掃除機が掛けやすくなったり充電関係をスッキリ1カ所にまとめることができ、家事負担の軽減にもつながります。
まとめ
この記事では電気工事の中でも要望が多い「コンセント増設」に関して詳しく解説を行いました。
電気工事は電気工事士の分野であり、何でもお気軽にご相談いただくことがおすすめです。
コンセント増設にあたってはアンペア契約を行うことも検討しましょう。
なお、工事は簡単なため、1日あれば見違えるように電気が使いやすくなりますよ。ぜひご検討くださいね。